さだまさしさん講演会

さだまさしさん

さだまさしさん講演会

 11月9日(月)午後、本校第二記念館で三年生対象の講演会が行われました。講師は歌手のさだまさしさんです。

 さださんは、國學院高校、國學院大學で過ごされた学生時代を振り返って次のようなお話しをされました。「大人になってある程度自分の人生が見えてきた時、さあ何がしたいかなと思う時がきっと来ます。僕らの世代はもう一遍学校に行きたいと皆言うものです。私は、國學院大學の図書館にどれ程の宝物があったか、この年にならないと気づきませんでした。学校とはありがたい所だと思います。じっと座っているだけで次々と違う科目を教えに先生の方から来てくれる。実はこんな贅沢なことはないのです。」
 さださんは、音楽の道を志し、中学を卒業された後、長崎から上京されました。しかし、國學院高校に在学中、バイオリンで身を立てることについて葛藤されたそうです。「その頃、哲学書・宗教書、一番本を読みました。不眠症になり、眠れない夜に、不満や不安を毎日模造紙に書いてみました。同じ内容のものやもういいと思えるものを消していった結果、最後に残ったものは“私は誰”でした。つまり、何をするために生まれてきたんだろう、どうやって生きていったらいいんだろうという、哲学の入口と出口に相当することでした。17歳で自分が何者か分かるはずがない、45歳までは仮の人生として目の前にあることを一生懸命やっていこう、そして45歳になった時、自分が何者なのか自分に説明しようと決めました。それから作ってきた歌は、45歳の自分に宛てた手紙のようなものです。45歳になった時、恥ずかしくなくこの歌を歌えるかがテーマでした。しかし、45歳になった時、17歳の自分に答えが出せませんでした。だから、60歳まで待つことにしました。45歳を過ぎてからは17歳の自分への返事を歌にしています。」

 最後に、3年生の生徒たちに向けてメッセージをいただきました。「國學院高校時代の恩師の言葉を紹介します。―学校は勉強しに来るところではない、勉強する方法を教わりに来る所だ。学校で方法を教わり、一生をかけて自分のテーマを勉強してゆく、それが生きるということだろう。年を取るとこの言葉が身に沁みてきます。同じ学校で学んだことを誇りに思えるようにお互い生きていきましょう。浜辺から海に出て行く子ガメのように、これから荒波に飛び込む後輩たち。この中から誰かがここへ帰ってきて、バトンを後輩に渡してほしい。つらいことの方が多いとは思いますが、つらいことばかりではありません。必ずいいことがあるから。それだけはあきらめないで。そして頑張りすぎないで。」

 國學院高校の誇る偉大な先輩の一言一言に、3年生の生徒たちは熱心に聞き入っていました。これからの大切な時期に向けて、気持ちを新たにした貴重な一日になりました。